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インフルエンザの治療薬(画像付き!)
小児科外来では、インフルエンザワクチンの接種が始まり慌ただしい毎日です。
まだ、インフルエンザは大流行ではありませんが、その前にインフルエンザの治療薬について説明したいと思います。
インフルエンザの診断がついたら、発症から2日以内であれば抗インフルエンザ薬を希望する方には処方できます。
年齢によって使える薬が違い、粉薬、カプセル、吸入薬、錠剤、飲み方も様々です。
今年は新しい薬も登場しました。
タミフル(粉とカプセル)
新生児(生後2週)から大人まで内服薬として、処方できます。
粉の味は・・・苦いようで吐いてしまう子もいます。しかし、小さい子どもで治療できる唯一の薬です。
1日2回、5日間飲みます。
37.5kg以上の子どもや大人は、カプセルがあります。1回1カプセルを1日2回、5日間飲みます。
大人の場合、費用が一番かかりません。薬代だけで、全部で2720円です。
ジェネリックもあります。(半額くらいになります)
以前は異常行動などが疑われ年齢の制限がありましたが、今は10代の方にも処方できるようになりました。
リレンザ(吸入薬)
白い粉末を専用の吸入器で吸入します。5歳以上で吸入できる方であれば、使用できます。
大人も子どもも同じ量を吸入します。1日2回、1回につき2ブリスター吸入を5日間続けます。
味はちょっと甘い?薬代は5日間で2940円と、タミフルと並んでコスパも良いです。
新しいものに興味がある子は、喜んで吸ってくれるようです。
イナビル(吸入薬)
小さな容器に入った粉末を吸入します。5歳以上で吸入できる方であれば、使用できます。
10歳未満は1本、10歳以上は2本です。診断がついたその日に一度に吸入して治療は終了します。
苦味があるようで、吐いてしまう子もいます。
薬代は、2本で4280円です。
*粉薬は飲めない、でも上手に吸えるか心配・・・という方は、リレンザの方が使いやすいかも。
リレンザは5日間吸うので、最初は失敗しても、最後はみんな上手に吸えるようになります。(^^)
イナビルは一発勝負なので、吐いてしまうと再投与ができません。でも、1回で終了するのは楽チン♪
ゾフルーザ(錠剤と顆粒)
一番新しい薬で、薬が効く仕組みが今までの薬とちょっと違います。
5歳以上の内服が確実にできる方に処方できます。
診断がついたその日に、1回飲んで治療終了です。
顆粒はこれから発売です。(薬代もまだわかりません。)
<12歳未満>
10kg以上20kg未満 10mg錠1個(薬代1500円)
20kg以上40kg未満、 20mg錠1個(2400円)または顆粒2包
40kg以上 20mg錠2個(4800円)または顆粒4包
<12歳以上>
80kg未満 20mg錠2個(4800円)
80kg以上 20mg錠4個(9600円)
以上の他、静脈注射で使用するラピアクタという点滴薬もあります。
薬代は、あくまで参考としてください。診察、検査、処方、調剤などの費用が別にかかります。
自己負担3割の場合は、薬代も3割になります。
インフルエンザになったからといって、薬を飲まなくては治らないわけではありません。
発熱の期間が短くなるといった効果はあります。結果として、家族内で蔓延することが減るでしょう。
私から皆さんに、お尋ねします。さて、どの薬がよいかな?
秋の軽井沢 雲場池 もう紅葉です!