診療について

食物アレルギー

食物アレルギーについて

食物が、じんましん、湿疹、下痢、呼吸困難、アナフィラキシーを引き起こすことがあります。これらの症状で、免疫学的メカニズムが関与する場合、これを食物アレルギーと呼びます。
原因となる食物は、乳児期では、圧倒的に鶏卵が多く、牛乳、小麦の順になります。
乳児は、消化吸収の力が未熟で、タンパク質が十分消化されないことから、しばらくの間原因食物を除去することが有効な治療となります。

原因食物を調べるため当クリニックで行っているアレルギーの検査には、皮膚の検査(プリックテスト)と血液検査があります。

プリックテストは、主に6カ月前後のお子様を中心に行っています。皮膚にアレルギーの原因となる成分のエキスをたらし、専用のテスト針で少しだけ傷つけて、赤くなったり腫れたりするかを見ます。痛みがほとんどなく、安全に、その場で結果が分かるので、説得力のある検査です。血液検査では、まだはっきりしない月齢でも、判明することがあります。

血液検査は、もう少し月齢の進んだお子様を対象に行っています。採血で、総IgE値、特異的IgE値などを測ります。数値がはっきり出るので、経過を追っていく場合も用いられます。

上記の検査以外でも、食物日誌(離乳食または授乳中のお母様の食事内容)をつけることで、原因食物が判明することもあります。食物日誌は、除去の状況や栄養状態を見る上でも役立ちます。
食物アレルギーには、食べてすぐに症状が出る即時型と、時間が経ってから症状の出る遅延型があります。遅延型の場合、疑わしい食品を除去し症状が改善するかどうかを見て判断することもあります。

原因食物が特定できた場合、除去食の指導を行っています。
血液検査で陽性であっても、お子様の年齢や経過により食物の除去が必要でない場合も多くあります。

最近は赤ちゃんの湿疹から、アレルギーを心配されて小児科医を訪れるお母様が、増えてきました。
湿疹がひどい、離乳食で卵を含むものを与えたら、全身にぶつぶつが出た、ゼイゼイした。このような症状がみられた場合はご相談ください。

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