診療について

四種混合(DPT-IPV)ワクチンと二種混合(DT)ワクチン(不活化ワクチン、定期接種)

四種混合(DPT-IPV)ワクチンとは

ジフテリア(D: diphtheria)、百日咳(P: pertussis)、破傷風(T: tetanus)、不活化ポリオ(IPV)の混合ワクチンです。

ジフテリアとは ジフテリア菌がのどに感染して、高熱、のどの痛み、犬がほえるような咳、などの症状が起こります。のどの炎症による腫れから、窒息死することもあります。心筋炎が起こったり、神経が麻痺したりすることがあります。

百日咳とは 百日咳菌が原因の感染症で、多くの場合、家族や周囲の人から感染します。普通のかぜのような症状で始まり、咳がひどくなります。乳幼児の場合は、咳で呼吸ができず、チアノーゼやけいれんが起こることがあります。大人がかかると、1~2か月咳症状が続きます。新生児でもかかることがあり、6か月以下とくに3か月以下の乳児が感染すると重症化し、合併症として肺炎、脳症を起こすことがあります。

破傷風とは 土壌中に存在する破傷風菌が傷口から入って感染しますが、人から人へうつる病気ではありません。小さな傷でも感染の原因となることがあります。破傷風菌の出す毒素により、口が開けにくい、顔が引きつるなどの症状で始まり、全身のけいれんが起こります。処置が遅れると命に関わります。

ポリオとは ポリオウイルスによる感染症で、このウイルスにかかっても、多くの場合は症状が出ないか、出てもかぜのような症状だけです。しかし約1,000~2,000人に1人は手足にまひが出るとされ、後遺症として生涯残ることがあります。日本でもかつて大流行したことがあります。現在でも、一部の国では野生株のポリオの流行が残っており、日本に侵入してくる可能性もあります。

四種混合(DPT-IPV)ワクチンは、上記の病気を予防します。
二種混合(DT)ワクチンは、ジフテリアと破傷風の混合ワクチンです。

接種時期と回数

1期:DPT-IPVワクチンを生後3か月(2023年4月以降生後2か月からに変更)から12か月までの間に3~8週間の間隔で3回接種します。

1期追加:DPT-IPVワクチンを 3回目の接種から6か月以上の間隔をおいて(標準として3回目の接種終了後12か月から18か月までの間に)もう1回接種します。

2期:11歳以上13歳未満の間にジフテリア・破傷風の追加接種としてDTワクチンを1回接種します。

1期は、7歳半(90か月)まで無料で受けられます。ヒブ、肺炎球菌、ロタ、B型肝炎などのワクチンと同時接種できます。

副反応

注射部位が腫れたり、赤くなったり、しこりができることがありますが、通常2~3日で治ります。まれに、腕全体が腫れることがあります。

PageTop